涼宮ハルヒの憂鬱 #13,#14(終)

#13 起こるトラブルも、それを解決する手段も、全部自分で用意してるという、ハルヒの(無意識ながら)もの凄い自作自演っぷりが明らかに、てな話。
一部うやむやにしてしまうのが気になったけども、古泉の、ちょっと引いた、淡々とした語りは面白かった。

キョン: だから、どうしてお前も長門も朝比奈さんも、ハルヒがそんなに好きなんだ
古泉: 魅力的な人だとは思えますが…、それは置いときましょ

ここんトコも、「思いますが」じゃなくて「思えますが」と言うのが、(観察対象としての)ハルヒに対する一定の距離が感じられて。
あとは、ハルヒの問いかけに対して、長門が無言で首を横に振ったり縦に振ったりするトコが、動きが丁寧で良かった。
#14 現れた巨人を見て、それを自分が生み出した事も知らずに大はしゃぎする、という構図が、ハルヒのその無邪気な姿も含めて、歪んでて面白かった。


全体として。
やはりこの話の順番は、マイナス面の方をより強く感じてしまったり。 飛び飛びだった「憂鬱」は、最初に続けて観たらもっと面白かったんだと思うけど、間に先の話が入る事で、色々ネタバレされちゃってたのが何とも。 前にも書いたんだけど、ラストのオチも見えちゃってたし。
あと全編通して気になったのは、キョンの独白(心の中のツッコミ)。 これがこの作品のキモの部分なんだろうとは思うけども、会話中に入ると、相手が、キョンの独白が終わるのを待ってからまた話し始める、という感じになって、それが、最後までどうにも不自然に感じられちゃったし、シーンの流れとしても、会話のテンポが失われてしまってたし。 これは活字で読むと気にならないんだろうけど。 ハルヒの横で、ハルヒに聞かれちゃマズイであろう話をしたりするのも、活字では気にならないんだろうけど、映像として空間的な距離が見えちゃってると。(とは言っても、この辺のは、全体の作りがしっかりしてるだけに気になってくるトコ、という事ではあるんだけども)
構図の取り方を含めた、画の作り方とか、シーンの空気の作り方、キャラクターの動き、なんかは、あちこち面白かった。 特に3話の終盤のトコが。
あとは後藤邑子の、このキャスティングは、キャスティングした事自体も、発揮された後藤邑子の演技も、どっちも完璧だと思いました。 名前は見た事あっても、あまり意識して聞いた事がなかった小野大輔も、温和ながら、ちょっと引いた感じ語りが、とても良かった。